1951年のLibbyの報告に始まる放射性炭素年代測定は、大気14C濃度が過去も1950年水準で一定で、半減期は5568年という前提を置いて年代を算出するものであり、この算出法で得た年代値は14C年代(14C age, conventional 14C age)と呼ばれる。
しかし実際には大気14C濃度は時代によって変動する。また半減期も14C年代算出の前提より高精度な値が見積もられるようになった。そこで14C年代から真の暦年を推定する作業が行われるようになり、これが暦年較正と呼ばれる。
なお暦年較正では14C濃度を直接換算した14C年代と違い、過去の大気14C濃度の変動も考慮するので、真の年代である可能性が高い時期が複数あるような結果になりうる。