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用語集
AAA処理
(Acid Alkali Acid)
酸処理、アルカリ処理、酸処理によって、試料の内面的な不純物を取り除く処理方法。地下水によって運ばれて析出した無機炭素を含む炭酸塩を酸処理によって除去する。また、土壌中の遺骸がバクテリア等によって分解・合成されて生じるフミン酸・フルボ酸をアルカリ処理によって除去する。フミン酸・フルボ酸は水に溶解するので、地中を移動し、試料に付着する可能性がある。2回目の酸処理にはアルカリ処理によって生じた炭酸塩を除去する目的がある。
放射性同位体(radioisotope) 構造が不安定なため時間の経過とともに放射性崩壊していく 原子(原子核)である。より厳密にいえば、安定核種の同位体のうち放射性を有するものを放射性同位体、安定核種の存在しない元素を放射性元素(radioactive element)という。これらを総称して放射性核種(radionuclide)という。
pMC Percentage of Modern Carbon や Percent Modern Carbon の略。1950年の炭素濃度を100とした時の14C濃度を表す単位。
14C半減期 5730年がもっとも正確な14Cの半減期と考えられているが、現在では5568年を半減期として年代測定結果を報告することが義務化されている。5568年はLibbyが1951年に最初の年代値リストを報告したときに用いた半減期である。それ以降に報告される多数の年代値との比較において不都合が生じないように現在まで継続してこの半減期が使用されている。
δ13C 13Cは炭素の1%を占めるが、光合成などの生化学反応によってその割合が変化する。標準物質に対するずれを千分偏差(‰)で示した値がδ13Cである。一般に、大気中二酸化炭素が-7、土壌中二酸化炭素・陸生植物が-25、貝殻が0、堆積性有機物や石油が-28に近い値を示す。放射性炭素年代測定においては、δ13C補正を行うことでより正確な値が得られる。
標準試料 14C測定の正確度の検定として、14C濃度が既知の試料(標準試料)の測定が実施される。また,AMS測定の際にはこれを基準として他の試料の14C濃度を算出する。
ANU Sucrose:オーストラリアのキャンベラにあるAustralian National University (ANU)で作製された標準試料である(pMC=150.60,δ13C=-10.80)。
NIST Oxalic Acid (OxII): National Institute of Standards and Technology (NIST;米国国立標準・技術研究所)によって作製された標準試料。第2次世界大戦後に生育した植物体から作製されたものがシュウ酸標準体SRM4990C (pMC=134.066,δ13C=-17.80)である。
Cシリーズ:IAEA(International Atomic Energy Agency;国際原子力機関)が提供している標準試料。C1からC8まである。
Modern Carbon 現存する陸上生物やその分泌物が示す14C濃度をもつ炭素。
Dead Carbon 大変古く、試料中の14Cが全て放射性崩壊し、残っていない炭素。石油等はこれに該当する。
β線計数法 放射性同位元素の崩壊は、崩壊時に発生する放射線の数が崩壊前のもともとの同位元素の数に比例し、半減期に反比例する原理に基づく。発生する放射線(14Cの場合にはβ線)の数を測定することで、もともとの放射性同位元素(14C)数を算出できる。アメリカのLibbyが1950年に開発した方法である。1gの炭素には、600億個もの14Cが含まれるが、β線は1分間に僅か14個しか放出されない。したがって、安定した年代値を得るには、試料量と測定時間が多く必要となる。
AMS法 Accelerator Mass Spectrometry(加速器質量分析)を用いて,試料中に含まれる14Cの数を直接測定する方法である。試料中の炭素をイオンにして加速器を使って高エネルギーにすることで、微量な同位体比の弁別を可能にする。β線計数法に比べて、少量の試料を短時間で測定することが可能である。
海洋リザーバー効果 海水は長時間をかけて循環する。海洋生物は、海水に含まれた炭素を間接的に摂取することになるため,海洋生物が示す炭素同位体比は海洋に含まれる古い炭素に影響される。これを海洋リザーバー効果という。より正確な年代を求めるためには生息していた地域を限定し、暦年較正曲線の差を補正する必要がある。
暦年較正 放射性炭素年代測定には、
  1. 半減期が5568年
  2. 過去の大気中の14C濃度は一定
  3. シュウ酸を標準に用いる
  4. δ13C=-25に規格化する
  5. 1950年を基準年とする
等の5つの前提条件がある。しかし、半減期は5730±40年がより妥当な値と考えられており、大気中の14C濃度も一定ではないことが確認されている。このような実年代(暦年)との隔たりを補正するのが、暦年較正である。複数の暦年較正プログラムが公表されている。
暦年較正の入力 暦年較正の入力では以下の項目に注意する必要がある。
  1. 炭素同位体分別の補正(δ13C補正)を施した14C年代値を暦年代較正プログラムにインプットする際、下一桁を丸め込んでない値を入力するのが望ましい。
    ※貝化石試料などの海産物試料では、炭素同位体分別の補正で14C年代値が大きく変わるが、この補正した年代値をインプットする必要がある。通常、海産物試料では、海洋リザーバー効果があり、炭素同位体分別の補正をしない値の方が、実際の年代値に近いとされ、活用される。
  2. 14Cの半減期は、5568年を用いなければならない。
  3. 1950年代半ば以降に形成された試料は、核実験起源の14Cにより、14C濃度が高いので、暦年較正はできない。
暦年較正使用上の注意 暦年較正年代を使用する際は以下の点に注意する必要がある。
  1. calAD, calBC, calBP(AD1950年から遡った暦年数)を付す。
  2. 使用した暦年較正プログラムを明記する。
  3. 較正年代値は特定の暦年ではなく、特定の年代幅に含まれる確率の値である。土器付着炭化物の較正年代値を活用する際に、土器型式年代幅と勘違いして解釈される事例が時折みられるので注意を要する。
  4. 暦年較正データは、現状では不完全なものである。例えば、INTICAL98では、樹木年輪を用いた1年輪毎の測定はAD1955〜1551。11850BP〜AD1551は10年輪単位での測定。それ以前は、サンゴや海洋底の縞状堆積物を用いたデータが使用されるが、測定数は限られる。これらのプログラムはデータが拡充され、随時更新される。
暦年較正プログラムのリンク
各種プログラム: http://www.radiocarbon.org/Info/index.html

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